「なぁ、公瑾。俺と一年に一度しか会えなくなったらどうする?」

「一年か・・・それは寂しいな。だが、国が大きくなれば、そのようなことがあっても仕方がないだろうな。」



今朝、親父から聞かれたんだ。

川に隔てられて、公瑾と一年に一度しか会えなくなったら、お前ならどうする?と。

俺は、一年なんて待ってられるか!!

泳いででも向こう岸に渡ってやるって思ったんだが・・・

公瑾に、すんなり一年の離別を受け入れられて、ちょっと寂しかった。

川に隔てられてとかっていう、設定の説明をすっ飛ばしたのが悪かったのか??

自身の説明不足を後悔していた孫策は、続く周瑜の言葉に目を瞠った。

「だが、離れていてもその地で私にできる精一杯で、孫呉のために、伯符のために尽くすと誓う。

一年後に、伯符に会ったときに恥かしくない働きをしてみせるぞ。」

「・・・公瑾。」

「例え離れていても、私の伯符に対する思いや、共に見る夢は、変わらないと信じているから。」

だから、きっと大丈夫だと微笑む周瑜に、嬉しすぎて返す言葉が出てこない。

らしくもなく、感動で言葉を失った様子の孫策に、周瑜は素直に心情を晒しすぎたことが恥かしくなってしまった。

「あっ、それと・・・一年ぶりに会った時に、嬉しさのあまり羽目を外してしまっても、驚かないでくれると嬉しいな。」

先ほどまでの真剣さとは、調子を変えた周瑜の言に、孫策もフッと笑みを浮かべる。

「心配すんなよ。お前が羽目を外す前に、とっくに俺の箍が外れてるはずだぜ!!」

「ああ、違いない。」

嬉しそうに笑う周瑜を見つめる孫策にも満面の笑みが浮かぶ。



そして、孫策は、予想以上の答えを引き出す要因となった自分の説明不足にこっそりと賞賛を送っていた。








策瑜の久々の再会=嬉しさを押さえきれずに武力&移動速度UP・・・・・・呉伝6章、孫策立つより
みたいに、一年に一度しか会えなかったら、きっと周瑜様だって、羽目ぐらい外すさきっとv
ものッすごく短いですが、七夕にちなんでということで。






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