戦が終わった城内で、先ほどの戦闘の話に花を咲かせているのは、
孫策、周瑜、周泰だ。
今日は、蜀の張ホウ(長槍号令)をゲストに向かえ、魏伝三章(一応難)に出陣したのだ。
「2人とも、すごかったな。伯符と幼平の槍があんなに長くなる日が来るとは。」
「ああ、あんなに敵を寄せ付けずに殲滅できるとはな・・・士気コスト7なのも頷けるぜ!」
「しかし・・・・敵にいたら、厄介ですね・・・」
敵にいたら・・・というか、今後、全国では敵に回すことになるに違いない。
あんなに、長い槍・・・いくら赤壁の大火と同士気コストとはいえ、
これじゃあ、焼き払える位置取りをする前に、公瑾が引っかき傷だらけになるじゃないか!!
「「「・・・・・・・・・・」」」
周泰の発言に、思わず無言になる3人。
暗くなりかけた雰囲気を一新しようと孫策が努めて明るく口を開く。
「でもよ〜v俺の公瑾には指一本触れさせね〜!!って感じだっただろvV今日の俺は!」
「ああ、惚れ直したぞ伯符。呂布すらあんなに鮮やかに。」
「いつも、お前にギリギリのところで焼き払わさせてばかりで、お前に負担を掛けすぎてるからな。
だからこそ、俺自身がお前をちゃんと守れてるってことが、嬉しかったんだぜ!!」
「では・・・・今度、(サブICで)全国に行ってみますか?長槍号令で・・」
長槍号令で・・・・そうだ、所詮他人の号令で強くなったに過ぎない。
しかも、違う陣営の武将の計略でだ。
またもや、水を差した周泰を、珍しいなぁと見やると、勝ち戦にしては浮かない顔だ。
「伯符殿は・・・・あの覚醒という特技を目の当たりにして、平気なのですか?」
「平気なわけねぇ〜だろ。俺達、武力7だもんな、同コストの覚醒持ちの元武力も同じって・・・なんか理不尽だ。」
「はい。あっという間に、知力も並ばれて、武力では負けて・・・最終的には、武力差が2ですよ。」
「幼平・・・そう考えると俺達って・・・・はぁ〜」
一気にズーンっと落ち込む槍兵2人を周瑜が慌てて慰めにかかる。
「だ、だが、伯符も幼平も、士気コスト4で、自力で武力17になれるじゃないか!!
天啓とのコンボもできるし、赤壁とも同時に使えるし、重宝しているだろう?」
「でも俺は・・・瞬発力に欠けるぜ」
「私は、撤退してしまいますが・・・・」
これは・・・本格的にいじけているな2人共・・
しかし、周瑜は気長に付き合う構えだ。
「呉の新カードのタメ計達を見ただろう?伯符のタメは彼らに比べれば一瞬だ。十分脅威だぞ!!
幼平も、撤退するからこそ、惜しみなく突っ込めるんだ。
いざと言う時に呉軍で一番頼りになるのは、今も昔も幼平だということに代わりないぞ。」
「しかし・・・一発入るかどうか分からない意地よりも、例え士気5でも決死の攻城のほうがという声も・・・」
相変わらず浮上する気配のない周泰。孫策においては黙ったままだ。
でっかい図体でウジウジウジウジと!!
無い物ねだりをしたって仕方がないだろう?
周瑜は、並んで落ち込んでいる2人に腕を伸ばし、ぐいっと引き寄せる。
体格差で引き寄せるというよりも、抱きつくような形になりながらも、
右腕で周泰を、左腕で孫策をギュッと抱きしめた。
「例え、冬の時代が来ようとも、私も文台様も伯符も・・・幼平を頼りにしているということを忘れるな。
いつものように呉のため、文台様のため、伯符のために、へや〜っと活躍してくれると・・・・信じているから。」
ポンポンと元気付けるように周泰の背を叩く。
私を信じてくださっていると!?公瑾殿にそう言っていただけるとは!!なんたる幸せ!
つい先ほどまで落ち込んでいたのは嘘のように、周泰の士気上昇速度が一気にUPする。
「伯符・・・例え理不尽な評価をされても、使用率が堕ちていっても、
私は、その1カウントが嬉しいんだ・・・・慎重になってくれた結果なのだろう?
言っていたじゃないか、私を残して逝きたくはないと。」
「伯符・・・ありがとう。」
ありがとう・・・という、周瑜の言葉に胸が暖かさで満ちていく。
らしくもなく、ウジウジと悩んでいた己が馬鹿みたいだ。
そうだよな。この1カウントのおかげで、俺は撤退を免れているんだ。
他の奴と比べて、落ち込んで何になる!!
俺自身のスペックで出来る限り暴れてやるぜ〜。
「公瑾!お前と共に、俺は頑張るぜ!!」「公瑾殿!私は期待に応えて見せます!!」
同時に宣言しながら、2人は周瑜にギュッと抱きつく。
両側から、もたらされる強い力に少々息苦しさを感じながらも、
周瑜の顔には自然と笑みが浮かんでいた。
2人を同時に抱きしめてあげる周瑜を書きたかっただけ・・・・