夕食を終え、寛いでいた堅パパを朱治が誘う。
「文台様、今宵は私と乱戦を!!」
鼻息も荒く、やる気満々の朱治に、
「しかし、俺と乱戦しては、お前はすぐに落ちてしまうと思うが?」
食後の運動に付き合っても良いが・・・
乱戦の稽古ならば、もう少し武力差の少ない相手が良いのでは?
と堅パパは他の相手を進めようとする。
察した、朱治はいいえあなたとがよいのですと言い募る。
「いえ、すでに(恋には)落ちています!!他の誰でもなく、文台様と乱戦がしたいのです!!
さあ、私の腕に飛び込んできてください!!」
必死な朱治に仕方のない奴だ、相手をしてやるかと、堅パパは庭へと降りた。
「どこからでもいいぞ!かかって来い!!」
構えを取る堅パパにお言葉に甘えてと、朱治は手を伸ばす。
まずは、紫色の艶やかな髪を一房掴もうとしたが、払い落とされる。
一気に間合いを詰め、腰に回そうとした腕もあっさり、交わされた。
朱治はめげずに、堅く引き結ばれた唇に触れようと指を伸ばすが、ガードされて届かない。
武力差5は大きく、朱治の攻めは全く堅パパに通じない。
あっという間に、朱治の兵力は減っていってしまう。
焦りに雑になる攻撃は更に通じず、堅パパに触れることができないまま、
「くっ・・・今日もダメだったか。」
朱治は、力尽き、倒れ付した。
堅パパは、倒れ付した朱治を
最近なんだか、鍛錬に熱心だな〜と見下ろす。
朱治に乱戦を挑まれるのは、これが始めてというわけではない。
敵わないのは分かっているだろうに、三日と空けずに挑んでくる朱治には呆れてしまう。
鍛錬をするのは良いことだが・・・俺よりも、武力の近い韓当あたりとすればよいものをと思う。
落ちてしまった朱治を、ここに、転がしておくわけにもいかないかと思案する堅パパの視界に、
偶然、通りかかった周泰が過ぎった。
「おい、幼平!乱戦の鍛錬中に気を失ったのだが、部屋に運んでおいてくれないか?」
朱治を周泰に押し付けると、堅パパは、食後の腹ごなしになったし、まあよいかと、
さっさと自室へ戻っていってしまった。
朱治を押し付けられた周泰は、部屋まで運ぼうと伸ばした手を不意に止めた。
意識を失っているはずの朱治の顔が、ニタニタと鼻の下を伸ばしきった笑みを湛えている。
げっ!どんな夢をみているんだ?まさか・・・・・
周泰の脳裏に先日目にしてしまった光景(文台様の重さに合わせた麻袋を抱えスクワットする朱治)が蘇える。
乱戦中にということは・・・まさか、君理殿が大殿に襲いかかっ・・・・・
いや、何も考えるな、私は何も知らない・・・何も見ていない!!
混乱する周泰の足元でいきなり声が聞こえてきた。
「朱治!!復活〜〜!」
周泰が悩んでいるうちに35sec経っていたようだ。
「次こそは!!文台様との乱戦を制して!!ぐふぅふふぅ〜〜」
またもや、朱治の呟きを耳にしてしまった周泰。
もう〜嫌だ!頼むから私を巻き込まないでくれ!!と切実に願うのだった。
今日は、珍しくイライラしていたので・・・・キモい朱治キュンを再び書いてしまいました。
また、ストレス溜まったら・・・朱治キュンシリーズとかやってもいいですか??
(↑止めとけって・・・・)