周瑜に口付けを降らせていた孫策は、いきなり起き上がった。

いつもならこのまま・・・といぶかしむ周瑜が寝転がったままでいると、

「ちょっとそこに座ってくれ!!」

と強引に周瑜の上体を引き起こす。

「目、つぶってくれよ。いい、って言うまで開けるんじゃねぇぞ!」

周瑜は訳がわからないながらも、素直に目を閉じた。

目を閉じた周瑜に高鳴る鼓動を抑えながら、目的の物を懐から取り出し、周瑜の耳の上に挿し入れる。



周瑜は耳元への感触に思わず目を開けた。

目の端に揺れる青と、正面にポカンと口を開けこちらを凝視する孫策が見える。

「伯符?」

周瑜に呼ばれ、我に返った孫策は苦笑を浮かべ、やっと口を開いた。

「今日、本当はそれを取りに行きたかったんだ。お前に似合うと思って。

暗くなると見つけられそうにないだろ?で、尚香との稽古ん時でこっそり取ってきたんだ。

実際に挿したら予想以上に似合ったんで見惚れちまったよ・・・」

周瑜が耳に挿された物を手に取ると、一輪の青い花だった。

全てに合点がいき、ふわりと微笑む周瑜。

花を大事そうに掲げ、微笑む姿に、孫策は思わず抱きしめる。

そのまま押し倒すような格好になっても、花をしっかりと握り締めたままの周瑜。

その姿に我慢も限界に達した孫策は、笑みにほころんだ唇に指を差し入れ、逃げる舌を弄びはじめた。

「っ・・・ぁ・・・・・」

はだけた胸に顔を埋めると、閉じることのかなわない周瑜の唇から、声が零れる。

暗くなる周囲を良いことに、孫策は満足いくまで周瑜の肌を味わった。













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