趙雲はホウ統の庵を訪れていた。

こっちへおいでと手招きされ、ホウ統の膝の上に身体を預け、腕の中に納まる。

もう、定位置になってる。

片手で軽々と仕事をこなす士元殿を眺めることができる、この角度が好きだ。

仕事をしながらでも、もう一方の手は俺の髪に触れてくれていたり。

それが、心地よくてつい、眠くなってしまう。

ぼ〜っと見上げていると、竹簡に注がれていた視線が、フッと俺の方に向けられた。

す、すみません!!邪魔するつもりじゃなかったんです・・・・

ホウ統は、優しく微笑むと、竹簡を本格的に置いてしまう。

真剣な表情が余りにも格好良くて、つい見すぎてしまったのだろうか?

「士元殿、すみません・・・・俺、邪魔するつもりじゃ・・・」

「子龍を邪魔に思ったことなど、一度もないよ。丁度切りがついたんだ。

それより、子龍。手を出してくれないかな?」

言われるままに差し出された手をとると、掌の上にコロリと目的の物を置いた。

「これを、子龍に。先月もらったチューリップのお返しに受け取ってくれるかい?」

己の掌を見ると、不思議な彩に煌く宝石が置かれていた。

えっ??花のお返しに・・・こんな高価なものを!?

「花と宝石では、釣り合いがとれませんよ!!い、いいんですか!?」

「気にしなくていいんだよ。子龍が気に入ってくれれば、嬉しいのだけど」

最初は装飾品に加工しようと思ったのだが、

子龍は華美な宝石で飾り立てるよりも、飾らない素の姿こそが愛らしい。

守り石になればよいと、子龍が健やかであるように祈りを込めたのだ。


士元殿から頂いた物が嬉しくないはずがない。

不思議な煌きに吸い込まれてしまいそうだ。

「ありがとうございます!!もちろん嬉しいです!でも・・・・なんという宝石なのですか?」

一心に石を見つめる子龍が愛らしい。

気に入ってくれたようで嬉しいが、この石に重ねた私の思いを告げたら、

今度はどのような反応を返してくれるのだろうか?

「これは、アレキサンドライトといって、当たる光によって輝きが変わる石なのだよ。

それに、宝石には花と同じように象徴となる言葉があるのを知っているかい?」

ふるふると首を振る趙雲の耳元に唇を寄せ、囁くように告げた。

「アレキサンドライトは穏やかさと情熱の二面性という意味があるのだよ。

私達にぴったりだろう?

私は、親子のように過ごす穏やかな時間も、情熱的な夜も共に大切に思っているんだ。」

共に過ごす時間を大切に思ってくれていることが・・・・すっごく嬉しい。

俺だって士元殿の膝でまどろむ時と同じぐらい、情熱的な夜も・・・///////

あ〜でも、俺はいつもいっぱいで、士元殿のに翻弄されるままなんだよな

士元殿もちゃんと気持ちよくなってくれてるんだろうか?



頬を赤く染めて、ぐるぐると考えている姿も愛らしい。

共に過ごした夜を思い出しているのだろうか?

ちょっと早いが、子龍がその気になってくれてるならば、早速、情熱的な時に突入するのも悪くない。

「子龍。ここでと寝台でと、どちらがいいんだい?」

穏やかだが、多分に熱を含んだ声音に身体の奥に火が灯る。

ここだと、竹間を崩してしまいそうで・・・

でも、寝台って応えたら、あからさまに行為を望んでいるようで、恥ずかしいよぉ。



どうしよう・・・・・どうしょう・・・俺!!



つ・づ・くv





??ラ○フカード!?







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